アルツハイマー型認知症には強い遺伝性があると考えられ、発症の原因として、遺伝子変異説があります。これは老年性よりも若年性アルツハイマーの原因として有力とされ、原因遺伝子の特定や解明が研究されています。
この遺伝子の異常によって起こるアルツハイマーは家族性アルツハイマー病といって、メンデル型の常染色体優性遺伝を示すアルツハイマー病であり、両親のどちらかが家族性アルツハイマー病であると、その子供は認知症50%の確率でアルツハイマーを発症すると考えられています。
現在の研究で、第21番染色体のアミロイド前駆体タンパク遺伝子、第14番遺伝子のプレセニリン1遺伝子、第1番遺伝子のプレセニリン2遺伝子、第19染色体のアポリポタンパクEが同定されました。この4つの遺伝子のうちいづれかが異常を起こすと家族性アルツハイマー病が発症すると考えられています。
また家族性アルツハイマー病ではないアルツハイマーの場合でも、遺伝子的要素が多少はあるとされています。
第21番染色体のアミロイド前駆体タンパク遺伝子は、21番染色体が3本あることでおこる症候群のダウン症候群で知っている人も多いかと思いますが、アミロイドβタンパクの生産に関与するアミロイド前駆体タンパク遺伝子が正常な人よりも多い為、ダウン症候群の人は晩年にアルツハイマーを発症する確率が高い事がわかっています。アミロイドβタンパクは大量に生産されると凝集して線維形成しアミロイドとして脳細胞に蓄積されてアルツハイマーが発症するとされています。